仕事の基本は優先順位を明確にすること

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仕事をスムーズにこなすためのポイントはいくつもある。中でも複数の業務をこなす場合に必要なのが優先順位を決めることだ。どんな職種でも、自分の担当業務を複数同時進行で進めるシチュエーションがある。つまり、これは総合的な能力のことで、専門職や特定の職種に限った話ではない。どんな会社にも、他人から見るとオーバーワークに見えるが、的確にこなしている人がいる。このようないわゆる「できる人」はとにかく優先順位を判断するのが上手いのだ。つまり、複数の仕事を進めるのが苦手な人はこの能力を鍛えればいいということになる。
まず順位を決める時に基準になるポイントは二つある。それは制限時間と業務の要求クオリティだ。制限時間とはまさに業務を完了させなければならない期限のことで、最も重要な判断基準といってもよい。締め切りが一番近い業務から優先して順位を計画すればよいのでとても簡単だ。ただし、もう一つのポイントも忘れてはならない。二つ目のポイントである要求クオリティとは、その業務に求められる完成度のレベルだ。例えばデザイナーの仕事を例にしてみると、クライアントから依頼されているデザインの企画と、会社の廊下に張り出す注意書きのデザインという二つの業務があるとする。この場合、注意書きのデザインは、直接会社の信頼に関わる業務ではないので、必然的にクライアントの業務が優先される。万が一、注意書きの業務を優先させ、クライアントの業務をラフに仕上げたら、主従関係が逆転してしまう。このように優先する順位を決めるときは二つのポイントを意識して決めることが望ましい。